短編小説

リンゴ狩り

イチロー君は持っていたスナイパーズライフルで狙いをつけました。 リンゴたちは空中でホバリング状態でした。普段は時速数キロメートルで ゆっくり飛んでいる事もあれば、時速160キロメートルくらいで 人間にぶつかって来る事もあります。人間は、そんな…

くだんのママ

今週のお題「憧れの人」 「母が死んだ!」 突然、リョウが叫んだ。 「飛鳥玲子博士が?有名な考古学者だったよなー、飛鳥博士は。」 正直言うと、おれは飛鳥博士のファンだった。いや、憧れていた。しかし、おれの 親友、飛鳥リョウの母親だ。親友の母親に憧…

猫と眠る彼女

今週のお題「憧れの人」傍から見れば、そんなにガックリすることでもないのかも 知れない。しかし、失恋してしまった本人にとっては、生きるか死ぬかのレベルの 問題だった。失恋したのは、おれではなく、おれの憧れの人だった。彼女はさめざめ と声も無く涙…

もう、ずいぶん昔の事だ

今週のお題「憧れのあの人」おれはワルサーPPKを懐に、キンドレッド亭に乗り込ん だ。「親父、メシをくれ」カウンターにつくなり、キンドレッドの背中に注文し、連 中の誰かが入ってくるのを待っていた。しかし、誰も来ない。メシを食い終わり、更 に30分…